PTSD(外傷後ストレス障害)

PTSD(外傷後ストレス障害)とは

PTSDの外傷とは、精神的外傷をいいます。大地震などの災害、交通事故にあう、犯罪にあうなど自分では対処できない破壊的な体験をしたため心に強い衝撃を受け、それがトラウマ(心的外傷)となって心に残り脳(海馬)に外傷記憶として形成されます。
だれしもが、このような衝撃的な体験をすれば、急性ストレス障害となることもあります。
その場合、繰り返しその場面を思い出したり、不安や不眠が続いたり、現実感覚がなくなるなどの症状がでますが、次第に恐怖が薄れていき過去の事となっていきます。
しかしPTSDでは1ヶ月以上にわたりいろいろな症状を伴い続くものです。
PTSDの症状は3つに分類されます。

1つ目は(再体験症状)です。事故や辛い体験をありありと思い出す(フラッシュバック)。夢を見ることもあります。
2つ目は(過覚醒症状)です。神経が常に過敏になり緊張状態が解けない、物音に過敏になる、人と接触するのがいやになる、仕事などに集中できないなどです。
3つ目が(回避、まひ症状)です。行動範囲が狭くなり、閉じこもりがちになる。同じ事が起こるのではいかと心配になりその場所へ行くのを避けようとする。などです。

これらの症状が数ヶ月から数年通続くこともあります。また、同じような体験をすれば全員がPTSDになるわけではなく、過去にトラウマとなる体験をしている。虐待などの体験をしているなどが要因となることもあります。

治療方法は、まず一番にまわりの人がサポートをして、本人が安心できる環境を整えてあげることが大切です。自然に治癒できる場合もあるでしょう。それでも重症化した場合は薬物療法と心理療法などを併用しての治療の対象となります。
心理療法では、自分の身に起こった出来事への配慮と自分の思考を変化させる訓練、逃避や回避へむかう自分に目をむける作業を行い、徐々に平穏な日々を過ごすためのサポート治療がおこなわれています。トラウマに注視する認知行動療法、認知処理法、認知療法、ストレス免疫訓練、持続的エクスポージャー療法、EMDRなどがあり、訓練を受けた、カウンセラーがおこないます。

投稿日:2014年1月15日|カテゴリ:最新の医療情報