うつ病について
うつ病は、慢性疲労、長期ストレス、急な心労、体質などのせいでおこります。 症状は大きく身体症状と精神症状に分けられます。
身体症状
うつ病の身体症状は、不眠、朝の不調感、その不調感が午後に回復すること、頭痛、めまい、ふらつき感、胃の不調、下痢、便秘、頑固な咳、筋肉痛、体重減少、神経痛、関節痛、のどの詰まる感じ、呼吸困難、性機能低下、発汗、理由のわからない慢性疾患、朝の出勤時の吐き気や気分の悪さや脳貧血などです。
精神症状
うつ病の精神症状は、ゆううつ気分、食欲低下、不安、焦燥、疲労感、気分の落ち込み、悲観、マイナス思考、会社での指示の出し忘れと受け忘れ、集中力低下、作業能率の低下、同じ作業に時間がかかるようになる、楽しみの喪失、自分の価値の低下感、やらなければいけない事があると解っていても時間ばかりが経つといったことです。
重要な症状
そのほかの重要な症状に自殺があります。
自殺はうつ病の認知障害やうつ病の判断の誤りによるもので、うつ病の症状そのものなのです。希死念慮、自殺念慮もうつ病の症状ですから、自殺を実行しないように周りは注意が必要です。
その他の症状について
うつ病の精神症状やうつ病の身体症状はご自分ではそれと気がつきにくいため、周囲の人が先に気付き、遅刻が多い、怠けている、仕事をしないなどと誤解される場合があります。
一方、体が疲れて動かない、疲れやすい、能率が下がった、頭でわかっているのに体がついてこないなどのうつ病の症状で、異常にみずからお気づきのかたも多いようです。
こんな個人的なことで相談してよいのだろうかと悩まず、慢性化・遷延化しないうちに早めに受診なさることをお勧めします。
更年期障害(女性)によるうつ病、発熱や大病の後のうつ病、他の精神・身体疾患の症状としてのうつ病もあります。
認知症の始まりの時期に、ご高齢のかたにうつ病が生じる場合があります。
うつ病の診断の根拠と治療方針と今後の見込みなどについて診察の際にご説明いたします。
うつ病の治療は、通院による医師の面接、薬物療法、カウンセリング、うつ病の認知療法などです。家庭や職場の人間関係の改善など、薬物療法以外の要素についても検討します。
回復にかかる期間の見込みなどもご説明いたします。休職が必要な場合と、休職しないほうがよい場合について、ご説明いたします。休職の間の過ごし方について、回復の段階にあわせて相談いたしましょう。復職について、産業医や会社の方針とあわせ、相談いたしましょう。
うつ病の本態は、何かいつもと違う感じがあっても、ご自身がうつ病であるということを理解しにくいところにありますから、うつ病をお考えになったらためらわずお気軽に受診して下さい。