抗うつ薬で改善しないうつ病に心理療法は有効?―コクランレビューからわかったこと

抗うつ薬を適切に服用しても、十分に改善しないうつ病は「治療抵抗性うつ病」と呼ばれることがあります。この場合、薬の増量や変更に加えて、心理療法を組み合わせることも選択肢となります。

コクランレビューとは?

コクランは、世界中の医学研究を厳密に評価・統合する国際的なネットワークです。コクランレビューは、世界最高水準の医学的エビデンスの一つとされています。

心理療法を追加する効果は?

このレビューでは、抗うつ薬で十分に改善しなかった成人698人を対象とする6件の研究が検討されました。

抗うつ薬による通常治療に心理療法を追加すると、通常治療だけを続けた場合と比較して、6か月後に次の効果が認められました。

  • 抑うつ症状が軽減した
  • 治療に反応した人が多かった
  • 寛解した人が多かった
  • 治療の脱落率は増えなかった

短期的な効果についてのエビデンスの確実性は「中程度」です。長期的な効果も示されていますが、研究数が少ないため、確実性は低いとされています。

注意点

今回示されたのは、心理療法を通常治療に「追加」した場合の効果です。心理療法だけに切り替える効果や、どの心理療法が最も優れているかは、まだ明らかではありません。

抗うつ薬が効かない場合には、診断、薬の種類・用量・服用期間、睡眠や生活環境などを改めて確認することも重要です。薬を自己判断で中止・変更せず、医師にご相談ください。

当クリニックのカウンセリング

やないクリニックでは、うつ症状、不安、ストレスなどに対するカウンセリングを行っています。症状や経過を確認し、薬物療法との併用を含めて適切な治療方法を検討します。ご希望の方は診察時にご相談ください。

参考文献・引用元

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