ADHDの小児および青年にメチルフェニデートは有効?―コクランレビューからわかったこと
注意欠如・多動症(ADHD)は、不注意、多動性、衝動性などを特徴とし、学校生活や人間関係に影響することがあります。メチルフェニデート(商品名:コンサータなど)は、ADHD治療に用いられる薬です。
コクランレビューとは?
コクランは、世界中の医学研究を厳密に評価・統合する国際的なネットワークです。コクランレビューは、世界最高水準の医学的エビデンスの一つとされています。
メチルフェニデートの効果は?
このレビューでは、ADHDの小児・青少年16,302人を対象とした212件の研究が検討されました。
プラセボまたは無治療と比較して、メチルフェニデートには次の可能性が示されました。
- 不注意、多動性、衝動性などのADHD症状を改善する
- 全般的な行動を改善する
- 重篤な副作用を明らかに増加させない
- 睡眠障害や食欲低下など、重篤ではない副作用を増加させる
- 生活の質(QOL)は明らかに改善しない
注意点:研究の多くは小規模かつ短期間で、治療期間は平均約1か月でした。そのため、長期間使用した場合の効果や安全性については、まだ十分にわかっていません。また、すべての評価項目についてエビデンスの確実性は「非常に低い」とされており、効果の大きさには不確実性があります。
メチルフェニデートはすべての子どもに適するわけではありません。使用する場合は、症状の変化に加えて、食欲、体重・身長、睡眠、血圧、脈拍などを定期的に確認する必要があります。薬を自己判断で増減・中止せず、医師にご相談ください。
参考文献・引用元
Storebø OJ, et al. Methylphenidate for children and adolescents with attention deficit hyperactivity disorder (ADHD). Cochrane Database of Systematic Reviews. CD009885.
Cochrane:システマティックレビューとは
