運動療法はうつ病に有効?―コクランレビューからわかったこと

うつ病の治療では、抗うつ薬や心理療法に加えて、運動療法が勧められることがあります。では、実際にどの程度の効果が期待できるのでしょうか。

コクランレビューとは?

コクランは、世界中の医学研究を厳密に評価・統合する国際的なネットワークです。コクランレビューは、世界最高水準の医学的エビデンスの一つとされています。

運動療法の効果は?

このレビューでは、成人のうつ病患者4,985人以上を対象とした73件の研究が検討されました。

その結果、運動療法には次の可能性が示されました。

  • 無治療と比較して、抑うつ症状を中等度改善する
  • 心理療法や抗うつ薬と比べて、効果に大きな差がない可能性がある
  • QOLへの効果は一貫していない
  • 有害事象は少なく、主に筋肉や関節の症状だった

注意点

心理療法や抗うつ薬との比較は、少数の小規模な研究に基づいています。そのため、運動がこれらの治療と同等であると断定することはできません。また、多くの研究は短期間であり、長期的な効果もまだ不明です。

運動は無理に始める必要はありません。うつ症状が強い時期には、運動すること自体が負担になる場合もあります。薬物療法や心理療法を自己判断で中止せず、体調や持病に合わせて医師と相談しながら取り入れることが大切です。

参考文献・引用元

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