適応障害
このようなお悩みはございませんか?
- 動悸や息苦しさ、過呼吸になる
- 食欲の減退または増加が見られる
- 不眠や過度の眠気がある
- 常に緊張して落ち着かない
- 身体的な疲労感がある
- 不安やイライラしたり憂鬱になる
- 集中力や注意力が低下する
- 食欲がなく、食事の味がしない
適応障害とは

適応障害とは、ストレスが原因で心身に不調が現れる状態です。一般的に、適応障害は働き盛りの人々や学生など、ストレスが多い状況で発生しやすいとされています。
適切なケアを受けないと生活に支障が出る可能性があります。
適応障害で見られる症状
適応障害は、心の不安や体の不調など、様々な症状が出て、日常生活に大きな影響を与えてしまうことがあります。
症状は通常、ストレスの開始から3ヶ月以内に発症し、6ヶ月以内に改善が見られます。
【こころの不調】
具体的な症状は、抑うつ、不安、思考・集中力の低下、イライラ・焦燥感などです。
ストレスの要因から離れると症状が改善し、普段通りの生活を送れるようになることが多く見られます。
しかし、その間も強い不安や疲労感に悩まされ、周囲の理解を得られないことに大きな苦しみを感じています。
ストレスの原因から離れると症状が落ち着き、比較的元気であることが特徴です。 そのため、周囲からは「甘えている」「怠けている」と誤解されがちですが、本人は非常に苦痛を感じています。
【からだの不調】
主な症状は、不眠、倦怠感、過呼吸、動悸、食欲不振などです。
心の悩みだけでなく、喉が詰まるような感覚や、胸が苦しい、咳が出る、お腹が痛いなど、体の不調も現れることがあります。
これらの症状が心の状態と関係していることに気づかず、内科など別の診療科を受診してしまう人もいます。
【問題行動】
具体的な症状は、勤務態度の不良(無断欠勤や遅刻など)、暴飲・暴食、ギャンブル依存などです。
行動面では、攻撃性が増大し、衝動的な行動が見られることがあります。例えば、衝動的に誰かとケンカをしてしまったり、危険な運転をしてしまったり、嘘をついてしまうなど。
これらの行動は、本人の意図に反して起こることが多く、罪悪感も少ない傾向にあります。
適応障害の原因
ストレス
日常生活で強いストレスを感じていると、適応障害になってしまう可能性が高まります。
例えば、仕事が忙しすぎていつも疲れている、人間関係がうまくいかなくて悩んでいる、お金のことが心配で眠れないなど、様々なストレスが原因として考えられます。
トラウマ体験
過去に辛い出来事を経験した人は、その心の傷がなかなか癒えず、日常生活に支障が出てしまうことがあります。
例えば、自然災害や事故、身近な人の死など、心に深い傷を負うような出来事が、適応障害につながる可能性があります。
個人的要因
人それぞれ性格や感じ方が違うように、ストレスに対する強さも人それぞれです。
生まれつき繊細な方や、環境の変化に上手く対応できない方は、ストレスを感じやすく、適応障害になりやすい傾向があります。
環境要因
家庭での悩みや、仕事でのストレス、友達がいなくて孤独を感じることなど、私たちの周りの環境が変化したり、うまくいかないことが続くと、心が不安定になり、適応障害になってしまうことがあります。
適応障害の治療法
休養・環境調整
適応障害で特に重要な治療は休養することや環境を調整することになります。 適応障害はストレス要因がはっきりしており、そこから離れることで症状は改善されます。
具体的には、ストレスを「抱えている」ではなく、「打ち明ける」ことで負担を軽減し、休養に関しても数日~1週間程度ではなく、1~2か月以上の休養が必要になってきます。
趣味に集中したり、新しい体験をすることで、気分転換になるかもしれません。しかし、無理に何かをしようとするのではなく、本人のペースでゆっくりと過ごせるような環境を作ってあげることが大切です。
趣味を楽しむ、お出かけをするなどです。 ただし、気分転換は本人にとって負担となる場合もあるため、本人の意欲を尊重し、無理のない範囲で実施することが重要です。
精神療法
環境調整が困難な場合、精神療法は、適応障害の症状を軽減し、再発を予防するための有効な治療法の一つです。
適応障害の心の状態を整えるために、認知行動療法という方法がよく使われています。この治療法は、考え方を変えることで、心の負担を軽くするものです。
ネガティブな考え方ばかりしていると、ストレスを感じやすくなり、心身に悪影響を及ぼします。
ポジティブな考え方をすることで、ストレスを感じにくくなり、心身が健やかに保たれます。
薬物治療
必要に応じて薬物による治療を行うこともあります。 適応障害の急性期における症状緩和を目的とし、心理療法との併用により、より効果的な治療が期待できます。
具体的には、抗うつ剤は気分の落ち込みや憂うつ感を軽減する薬、睡眠薬は睡眠障害を改善する薬、抗不安薬は不安や緊張感を軽減する薬といったように、症状に応じて使用します。
お薬は、今の状態を改善し、日常生活を送る上で支障となる症状を軽減するためのものです。お薬の副作用については、事前に医師から詳しく説明を受け、必要に応じて服用するようにしましょう。