不安障害
このようなお悩みはございませんか?
- 理由もないのに、不安や心配が頭から離れない
- 些細なことでも心配してしまい、行動に移せない
- 過去の嫌な経験を思い出され、苦しい気持ちになる
- 不安を和らげるために、特定の行動をしないといられない
- 特定の場所や状況で、強い恐怖やパニック発作を感じる
- 不安から、動悸、息苦しさ、めまい、吐き気、震えなどを感じる
- 頭の中で同じ考えが何度も繰り返し現れる
- 不安が強すぎて日常生活に支障が出ている
不安障害とは

不安症は、差し迫ったことへの強い恐れや、将来への過度な心配が長期間(成人の場合6ヶ月以上、子どもの場合4週間以上)続き、日常生活に支障をきたす状態を指します。
この恐怖や不安は、現実の出来事、病気、特定の物質、薬、環境などが原因となることもありますが、明確な理由のある恐怖や不安は含みません。
不安に伴い、動悸、息苦しさ、体の震え、発汗といった身体的な症状が現れることもあります。
特に「パニック発作」と呼ばれる状態では、激しい不安感とともに、これらの身体症状が急に起こることが特徴です。
不安障害で見られる症状
パニック障害
パニック障害とは、突然の息苦しさや恐怖心に襲われ、パニック発作が起こる障害です。
パニック発作が起こると、激しい動悸や息苦しさ、めまい、吐き気といった身体的な症状とともに、「もしかしたら死んでしまうのではないか」という強い恐怖感を引き起こします。
また、いつ発作が起こるかわからないという不安のために外出が困難になったり、人との会話がつらく感じられたりするなど、日常生活に支障をきたすこともあります。
社会不安障害
社会不安障害(社会恐怖)とは、他人からどのようにみられているか過度に気にしてしまう障害です。
症状が現れる状況は多岐にわたり、食事中、人前での発言、電話応対などが挙げられます。強い不安や緊張によって、顔が赤くなったり、動悸が激しくなったりすることがあります。
過去のトラウマや経験が、これらの症状の根本的な原因となっていることもあります。そして、症状が現れることへの強い恐れから、不登校や引きこもりの状態に陥る可能性も否定できません。
強迫性障害
納得のいくまで同じ行動をとりたくなります。強迫性障害とは、現実には起こる可能性の低い事柄に対して強い不安を抱き、その不安を打ち消すために特定の行動を繰り返したり、過度な対策をとったりする精神的な障害です。
手洗いを何度も繰り返す、物を徹底的に拭くなど何度も確認作業を繰り返してしまったり、
ドアや鍵が閉まっているか、電気やガスが消えているかなどを何度も確認し納得のいくまで同じ行動をとりたくなります。
全般性不安障害
全般性不安障害は、日常生活の中で多くのことに対して過剰な不安や心配が持続的に続く精神障害です
不安に至るまでの思考プロセスは、患者自身ではコントロールが困難であり、常に緊張感を抱えたり、自身や周囲に対して否定的な想像を繰り返したりします。
精神的な症状としては、強い不安感や疲労感が挙げられるだけでなく、めまい、動悸、意識がぼんやりするなどの身体的な症状が現れることもあります。これらの症状を放置すると、日常生活に支障をきたす可能性があります。
不安障害の原因
パニック障害では、体が危険にさらされていると誤って判断してしまうことがあります。
そのため、心拍数が増えたり、呼吸が速くなったり、体が震えたりするなどの反応が起こります。
これらの反応は、まるで本当に危険な状況に陥っているかのような感覚を引き起こし、さらに不安や恐怖を助長します。
不安障害の治療法
認知行動療法
持続的な不安症では、不安な感情が出たときに、かえってそれを強めてしまうような考えや行動をしていることが多いものです。
自分が弱いからだ、また不安になった、不安はどんどん悪くなる、いつまでも続くだろうなどの考えが自動的にわいてきて、不安になる状況を避けようとします。
実は、不安という感情は、多くの場合、最初の5分程度が最も強く、その後は徐々に落ち着きを見せることがわかっています。
しかしながら、不安を回避することに意識を集中してしまうと、このような自然な回復の過程を体験することができません。
認知行動療法は、このような不安のメカニズムに着目し、不安を増幅させるような考え方や行動を段階的に修正することで、自分で不安を管理できるという自信を取り戻すための治療法です。
その効果は薬物療法と同等、あるいはそれ以上であるとも言われています。不安症の種類によって様々なアプローチがありますが、多くの場合、健康保険が適用されます。
薬物療法
選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)という種類のうつ病治療薬が、多くの不安症に対して有効であることがわかっています。
不安症のタイプと薬剤の相性がありますので、必ず専門の医師にご相談ください。即効性はありませんが、継続して服用することで、不安症状の改善効果が期待できることが示されています。
抗不安薬は比較的速やかに効果が現れますが、継続して使用すると依存が生じる可能性があるため、注意が必要です。
特に、不安を避けることに意識が集中している方が抗不安薬を使用すると、常に薬を服用することで不安を回避しようと強く考えるようになることがあります。
この薬を用いる際には、前述の認知行動療法に基づいたアドバイスや指導を受けながら、薬への依存心を強めすぎないように注意することが大切です。