発達障害(ASD)
このようなお悩みはございませんか?
- 相手の気持ちや意図を読み取ることが難しい
- 集団行動になじむことが難しい
- 予定の変更や環境の変化に強い不安を感じる
- 特定のルーティンや手順を守ることに固執する
- 自分の気持ちを言葉でうまく伝えられない
- 場の空気を読むことが苦手
- 新しい状況に適応するのに時間がかかる
- 感情の爆発やパニックを起こしやすい
ASD(自閉症スペクトラム)とは

ASD(自閉症スペクトラム)は、生まれつき脳の働き方に違いがある発達障害の一つです。
人とのコミュニケーションが苦手だったり、特定のことに強いこだわりがあったりといった特徴が見られます。
ただ、その現れ方は人それぞれで、日常生活に大きな困難を抱える人もいれば、そうでない人もいます。
ASD(自閉症スペクトラム)の種類
ASD(自閉症スペクトラム)の種類には、次の3つがあります。
自閉症
自閉症は脳の機能の発達に関係する生まれつきの状態であり、社会的なコミュニケーションや相互作用の困難さ、限定された反復的な行動や興味を特徴とします。
ASDのある人の中には、知的発達に遅れが見られる人もおり、その程度は人によって大きく異なります。
高機能自閉症
3歳くらいまでに、言葉の発達が遅れたり、人とのコミュニケーションが苦手だったり、興味のあることが狭かったりする様子が見られることがあります。
知的な遅れがないのに、言葉やコミュニケーションが苦手な場合、高機能自閉症(現在の診断名では自閉スペクトラム症)の可能性があります。
高機能といっても、知的能力が高いという意味ではなく、IQは個人差が大きく、高い人もいればそうでない人もいます。
IQが高くても、対人関係で困ることが多く、周りの理解や配慮が必要です。
アスペルガー症候群
アスペルガー症候群は、知的発達や言語能力に問題見られないため、一見すると分かりにくいものの、コミュニケーション能力の欠如や興味の偏りが見られます。
IQが高くても対人関係に困難を抱えることがあり、適切な配慮が必要です。
ASD(自閉症スペクトラム)で見られる症状
相手の気持ちを理解したり、会話のキャッチボールが苦手で、一方的に話してしまいスムーズなコミュニケーションを取ったりすることが難しく、目を合わせることが苦手、表情から感情を読み取ることが難しい、共通の話題を見つけにくいといった特徴があります。
また、特定の行動を繰り返したり、特定の物事に強いこだわりを持ったりするなど、独特な行動パターンが見られたり、感覚過敏(特定の音や光、触感などを過剰に感じてしまう)、いつもの習慣が変わることを極端に嫌うといった特徴があります。
これらの特徴は、個人によって現れ方が異なり、また、全ての人がこれらの特徴を持つわけではありません。
ASDのある人は、その個性的な才能や能力を発揮できる可能性を秘めています。適切な理解と支援によって、その可能性を最大限に引き出すことが重要です。
ASD(自閉症スペクトラム)の原因
ASD(自閉症スペクトラム)の原因は完全には解明されていませんが、遺伝的要因、環境要因、および神経発達への影響が複雑に絡み合っていると考えられています。
遺伝的要素としては、家族歴や特定の遺伝子変異が関連し、環境要因としては、出生時の合併症や妊娠中の感染症などがリスク要因として挙げられます。
また、胎児期や幼児期の脳の発達における異常も、ASDの発症に関与している可能性が指摘されています。ただし、育て方やしつけなどの後天的な要因はASDの原因ではないことがわかっています。
ASD(自閉症スペクトラム)の治療法
薬物療法
ASD(自閉症スペクトラム)に対する根本的な治療薬は存在しませんが、個々の症状を緩和するために薬物療法が用いられることがあります。
副作用への懸念から薬物療法を避けたいと考える方もいらっしゃいますが、専門医の指示に従って適切に使用すれば、内服薬は決して恐れるものではありません。
医師の指示に従い、用法・用量を守って治療を続けることが大切です。
認知行動療法(CBT)
認知行動療法は、私たちの考え方や行動が心理状態に大きく影響するという考えに基づき、ストレスなどによって生じる偏った思考や行動パターンを修正し、より柔軟な考え方や行動を促す心理療法です。ASDだけでなく、他の精神疾患の治療にも応用されています。